睡眠不足は昼寝で補おう 効果的な短時間仮眠のススメ
こんにちは。関西を拠点に、ボディワークから睡眠まで幅広くサポートするフィットネスインストラクター&睡眠健康指導士の川瀬ひとみです
朝晩ずいぶん涼しくなって、過ごしやすくなりましたね。
真夏に比べると寝やすくなったという方も多いのではないでしょうか。
ですが、寝やすくなったとしても「睡眠時間」が確保されていなければ、やはり眠いですよね。
何かと忙しい現代人。やることに追われ、一番減らされる時間が睡眠時間です。
現代人は睡眠時間が減っている
皆さんは普段何時間くらい眠っていますか?
こちらは厚生労働省「国民健康・栄養調査」2019年のデータです
1日の平均睡眠時間が6時間未満の方が結構多い。
男性で36%、女性で42%
特に30~40代の方が睡眠時間が短いという結果です。
皆さんは6時間以上眠っていますか?
こうやって「睡眠時間」について触れてみると、じゃあ何時間寝ればよいの?とつい聞きたくなりますが、実際睡眠の勉強をしていても「何歳だから絶対何時間寝なければいけない」ということは言われておらず、その人にとっての睡眠が足りていたらOKといわれることが多いのです。
では、短くても大丈夫なのでしょうか?
巷では、時間を有効的に活用するために「ショートスリーパー」を推奨したりしているものもありますが・・・。
まずここで、ショートスリーパーってどのようなことをいうのかを見てみましょう
6時間未満の短眠者をショートスリーパーと呼び、9時間以上の長眠者をロングスリーパーと呼んでいます。
ショートスリーパーは6時間未満の睡眠でも十分に健康を維持できる、短時間睡眠体質の人のことです。ショートスリーパーは、レム睡眠、すなわち脳の眠りが浅い時間が少なく、眠りが深いノンレム睡眠の時間はほとんど一般の人と変わりません。そのため、睡眠時間が5時間以下の日が何日続いても、昼間に眠気がくるなどの自覚症状がなく、健康上もとくに問題がないことが特徴です。 引用:https://centralmedicalclub.com/column/short-sleeper
実際にショートスリーパーの方がどれくらいいるかというと、人口の5~10%くらいだとか。
意外と少ないんです。逆に言うと頑張って「自称ショートスリーパー」になっている方が多いとも言えます。
睡眠不足による健康リスク
まぁ、ショートスリーパーでない限り、やはりある程度「睡眠時間」を確保した方が良いということになります。
一般的にいわれている推奨睡眠時間は、7~8時間程度。
「そんなの無理、無理。だってやることたくさんあるから~」という声が聞こえてきそうですが、できることならばせめて「6時間以上眠る」ことは心がけていけたらいいですね。
というのも、睡眠時間が足りていないと健康リスクを高めてしまうという研究結果も出ているからです(厚生労働省 e-ヘルスネットより)
例えば、睡眠不足になると、体内のホルモンバランスが乱れて肥満になりやすくなったり
糖尿病・高血圧などの生活習慣病のリスクを高めてしまうといわれています。
なので、今6時間未満という方は、できれば睡眠時間をほんの少しでも増やしてみませんか?
私が良くお伝えすることは「1日今よりも15分だけ早く寝ること」です。
15分ずつでも一週間積み重ねていけば、約2時間近く睡眠時間が増えます。
そして15分くらいだったら、例えば寝る前にスマホを見るということを止める。
翌朝に回しても大丈夫なことは、夜にしないことで時間が作れます。
睡眠が足りているかを知る方法
自分自身が果たして睡眠が足りていないのか?を簡単に把握する方法があります。
それは、「起きて3~4時間後眠気があるかどうか」です。
このグラフは、眠気と深部体温の関係を表したグラフです。
赤が深部体温、青が眠気です。
朝起きたとした場合、午前中の時間というのは体温も上がっていくため眠気が弱いはずなんです。
だから、ここで眠気がくるということは「睡眠足りてませんよ~」というサインでもある訳です。
もちろん、睡眠というのは毎日違う。なので一日一日細かく気にするという訳ではなく「ここ最近どうか」を確認してあげると良いと思います。
ここ最近、午前中忙しくなくゆったり過ごしていると、気づいたらウトウトしている。電車の中でうたた寝してるとか・・・。
そんな時は、睡眠を補うことが大事です。
短時間仮眠法が効果的
足らない睡眠時間を補うために、「休日に寝だめをする」
というのは、残念ながら「一番お勧めしない」ことです。
それは睡眠覚醒リズムが崩れてしまい、余計に眠れない悪循環を生み出すことに繋がってしまうからです。
おススメは、「短時間仮眠法」です。
簡単に言うと仮眠(昼寝)をとることです。
ポイントは時間。長すぎると深く眠りすぎて帰ってだるくなったり、夜の睡眠に影響が出てしまいます。
働く世代だと15分程度、シニアの方で30分程度がおすすめです。
少しの時間眠るだけで午後の眠気や疲労が改善し、作業意欲が上がり気分も爽快になるということが報告されています。
また、アルツハイマー型認知症リスクとの関係も。。。
昼寝をしない場合と30分未満、30~60分未満の昼寝をした時を比べてみると、認知症のリスクも下がるというデータが出ています。
それだけでなく、夜の睡眠で中途覚醒(途中で目が覚める)が多いシニアにとっては、昼間仮眠を取ることで夜の中途覚醒が減り睡眠の改善に繋がるとも言われています。
◎効果的な短時間仮眠法をまとめてみました
1. 仮眠の時間は、15分程度(シニアの場合30分程度)。そして15時までに取る(それ以降だと夜の睡眠に影響が出る可能性がある)
2.ぐっすりと深い眠りに入らないよう、環境も整える→横にならず椅子に座って仮眠をとる
3.仮眠後の目覚めをスッキリさせるためにカフェイン(コーヒーやお茶)を飲んでから寝る
睡眠不足にならないよう気をつけて過ごしましょう。